日時 | 2015年5月22日(金)15:00 〜 16:30 |
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場所 | 図書館3階 視聴覚室 |
テーマ | 放射能汚染土壌のメタゲノム解析 ~ウクライナ女性研究者の目線で描かれるチェルノブイリと福島の未来~ |
講師 | オレナ・パレニューク 博士(Dr.Olena Pareniuk) 福島大学環境放射能研究所 特任助教 |
参加者 | 学生、院生、教員 |
参加者数 | 20名 |
報告
オレナ・パレニューク氏は、放射生態学および分子生物学を専門とする気鋭の若手研究者であり、特に放射能汚染が土壌微生物の群落構造に及ぼす影響について研究されています。元々、チェルノブイリ周辺の土壌を研究対象としてこられましたが、昨年の4月に福島大学環境放射能研究所に所属を移して以来、福島原発事故の影響を強く受けた地域の土壌について調べを進めておられます。
講演では、メタゲノム解析によって土壌微生物の群落構造を読み解く方法について平易な表現でお話いただくとともに、研究者を目指す学生に向けたメッセージとして、「良い人生選択を行うこと」「幅広い知識を習得すること」「たまにわき道にそれること」「自分の知名度の向上を意識すること」「とにかくコミュニケーションの技術を磨くこと」の重要性について、ご自身の経験に基づいてお話しいただきました。
発表後には、チェルノブイリおよび福島での原発事故による汚染状況や健康リスク、エネルギー利用の将来などに関する質問が数多く寄せられ、これに対して科学的な知見に基づいた理性的な回答をしていただきました。
企画協力 生命環境科学研究科 土壌化学研究室